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第2回 動物病院の深イイ話(2013年夏号)

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第2回 動物病院の深イイ話(2013年夏号)

『ベッツワンプレス 2013夏号（Vol.35）』 掲載分

第2回　動物病院の深イイ話(2013年夏号)

前回春号から引き続き、飼い主様よりいただいた獣医師、動物看護師、動物病院との心あたたまるエピソードを発表します。 一緒に送っていただいた飼い主様の愛らしいワンちゃん、写真も合わせてご覧ください。

Q1 獣医師さん、動物看護師さん、動物病院との感動エピソードを教えてください。

Case1　北海道　M.H 様

ロック（ハスキーmix）

4年程、愛犬の下痢が酷くて通院してました。飲み薬を替えたりもしましたが良くなる気配は一切ありませんでした。その時に、先生から沢山の療法食をお試しでいただきまして、そのうちの一つを試してみたところそれまでの症状が嘘のように治まり我が家の愛犬は、今年18歳を無事に迎えることが出来ました。
当時、体重２５kgもある大型犬での平均年齢を考えたらもうこれで、寿命なんだと覚悟をしていましたが、薬だけに頼らない治療に専念してくれた先生に出会えたお陰で、ハスキーmixではありますが、超高齢ながら今日も毎日元気に散歩を続ける事が出来ています。
本当に有り難うございました。

Case2　山口県　A.K 様

生後半年で去勢した時レントゲンで体の大きさにしては心臓がわずかに大きいのではとよく調べたら僧帽弁閉鎖不全症と分かった。わずかな異変に気付いてくださった。シニアの子には多いがこんなに小さい子では珍しい、シニアの子は症例も多いから今後の予測がつくけどこのくらいの子はどうなるか分からないと、月1回診察、半年1回レントゲン心電図エコー血液検査をするようになったが、状態が思わしくなく薬を飲み始めた。早期発見早期治療をしてくださったので今は毎日薬は飲んでいますがほとんど進行せずむしろ心音に雑音が混じって聞こえない月もあり本当に感謝しています。また、4歳のときに椎間板ヘルニアになったが手術するか大変迷いました。心臓の病気があるので全身麻酔することの危険性なども含めて先生と相談し手術になりました。初めての手術でとても不安でしたが、終わったら報告の電話をいただき、翌日から面会できるということで退院まで毎日行きましたが、5分ほど顔をみて終わりかと思ったら診察時間中ならずっといていいと言ってくださって、診察のあいまに昨夜の様子を説明してくださり2時間くらい面会していてもじゃまそうにすることなく気遣ってくださいました。また、飼い主さんが見ることができないところは心配でしょうと手術中の写真をくださり（傷口とか手術している手元、内臓とかは写らないように離れたところから撮ってありました）本当に本人のことも、飼い主のことも考えてくださる病院です。専門の看護師さんとのリハビリが始まりましたが、家でもできる訓練方法も教えていただきましたがうまくできず、ほとんど病院まかせになってしまいましたが、獣医師の先生はある程度病院を頼ってもらっていいですよと言ってくださり、とても心強かったです。今ではヘルニアの手術をしたとは思えないくらい元気に走り回っています。本当に感謝しています。
その後、遠方に引っ越すことになりこちらで通い始めた病院から問い合わせをされたのですが、前の病院もいい病院だったんですねと言われたので、素人の私たちが感じるだけでなく同じ獣医師から見てもいい病院、いい先生だと思います。

Case3　千葉県　N.M 様

ラーリ、ニコラ
（シェパード、ボーダーコリー）

我が家には１６歳まで頑張って一緒にいてくれたシェパードがいました。最期の３ヵ月は癌との闘病になりました。老犬の大型犬を通院させるのは、本当に大変だったので、吐血とかをしている時には、特別に休憩時間を削って往診していただいたのは本当に有難かったです。そして、症状も落ち着いたある日「呼吸が荒い？気のせいかな、よく寝てるだけかな？」と思いつつも念のためにと病院にカートに乗せて連れて行きました。そうするともうお別れが近いことを知りました。診察が済み、先生が車まで一緒に行ってくれて冷静に病状を診察室では話してくれていた強面の先生が目に涙を浮かべて、あの子の額に額を付けて「ありがとう。よく頑張ったね」と話してくれました。車が見えなくなるまで送ってくれて…。その夜は急きょ手配してくれた酸素ボンベを家で使いながら苦しむことなくお空にいきました。
その後、残された私達を支えてくれたのは、あの最期の挨拶をしてくれた先生の姿を思い出し「あぁ、愛されたんだなぁ」と思う気持ちでした。

Case4　北海道　N.S 様

ポアロ（左 S・プードル）
モルト（右 雑種）

12年以上も前ことですが…
1 5歳3ヶ月でさよならをしたわんこが直前までお世話になった、あるお医者様のお話です。
ある日の受診時、順番待ちをしていた時のことです。血相を変えて飛び込んできた青年がいました。彼の腕にはぐったりした大型犬が。待合室に横たわり、苦しそうに体全体で息をするその犬を、その場の皆が静かに見守りました。
「この子の呼吸を助けるためにチューブを入れることは出来るよ。ただ、これからずーっとそのままで、この子は幸せかな。」と先生はおっしゃいました。ぎゅっと唇をかみながら、青年は頭を横に振りました。
「じゃあ、見守ってあげよう」と先生。どれくらい時が経ったでしょう。先生や他の飼い主はもとより、その場にいた犬や猫も黙って様子を見ている中、大型犬は大きく一息吐き、眠るような最後を迎えました。青年は飼い犬を撫でながら、先生にお金を渡そうとしましたが、先生が一言。「助けてあげられなかったもんな、お金なんかもらえないよ」青年は泣きました。そして先生に手伝ってもらいながら飼い犬を車に乗せ、帰って行ったのです。その間中、私たち飼い主も無言で大型犬にさよならをいい、先生に頭を下げたことを覚えています。
獣医がペットの最後を診る。
書いてしまうと当たり前のことのようにも思えるのですが、消えゆく命と真剣に向き合ってくださった先生の姿と眼差しが忘れられません。
その後、我が家のわんこも先生のお世話になりながら、天寿を全うしました。今度犬と暮らすことがあったら、やはり先生に診ていただこうと心に決めて12年。今年からまたお世話になり始めております。今度は2匹。先生はご健在で、若い先生を監督されながら、やってきた患者や飼い主とお話くださいます。その若い先生たちも患者や飼い主と同じ目線で接してくれるのです。これも先生のご指導なのでしょうね。
先生、ありがとうございます。そしていつまでもお元気で。

Case5　福島県　M.O 様

１年前の３月の事ですが。
愛犬が突然膵炎になり、１日８時間かけて、点滴の治療をする事になりました。その治療中に３・１１の大地震が起きました！
余震の中、家の中を片付け、通常片道２０分が２時間位かけて動物病院に迎えに行くと、先生が待って居てくれたのです。あの時の事は感謝してもしきれません。
有難うございました。

Case6　福島県　A.K 様

昨年の東日本大震災発生後、家の中で津波に襲われかろうじて助かったものの右手が動かなかった猫が、救出後容態が悪くなり連れて行ったところ、津波の被害はなかったものの被災して大変な時期に懸命に診察・治療してくれました。おかげで今はすっかり元気になっています。
また震災後、引っ越すことになり母が挨拶に行った時、まだ物流がちゃんと動いていない時期にも関わらず、いつも買っていた餌をたくさん譲ってくれたとも聞いています。
お世話になっていた子たちはおかげさまでみんなげんきです。
お世話になっていた約１０年と震災の際は本当にありがとうございました。

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