愛犬にとって快適なお家とは、実は飼い主さんにとっても、安心できるお家でもあるのです。そして、建物にとってもいいことだって知ってましたか?そこで、今の住環境にちょっとした工夫をプラスオン。みんながしあわせな「3楽」が叶うお家づくり、はじめましょう。
~アドバイスをいただきました~
金巻 とも子先生
一級建築士、愛玩動物飼養管理士、家庭動物住環境研究家。ペットとの暮らしをテーマにした建築コーディネータとして活動。建築士でありながら、いち主婦、いち飼い主として、家族全員が健康に暮らせる家創りや住まい方を提案。著書に『犬・猫の気持ちで住まいの工夫』、『マンションで犬や猫と上手に暮らす』など
金巻先生が提案する「3楽」とは?
「人が楽」「ペットが楽」というのは、愛犬が落ち着いてくれたら、飼い主さんも落ち着ける、飼い主さんの落ち着いている様子を見て、愛犬も落ち着けるという相乗効果をもたらす暮らしのこと。そして「建物が楽」とは建物の耐久性や快適性が上がることを指します。この3つの「楽」がバランスよく組み合わさることで、ペットとの暮らしをもっと快適に、安心で安全にしていくことができます。
家族が集まるリビングに、愛犬専用の居場所を作ってあげましょう。ポイントは、「飼い主さんの表情が見える場所」です。
廊下や愛犬の行動スペースにはマットを。愛犬の足腰の負担も軽減し、飼い主さんも安心、お掃除も簡単に。
ゲートで仕切って、愛犬が入れる場所は自由にしてOKということにしておくと、愛犬も安全、飼い主さんも気楽に過ごすことができます。
何かあったときに、そこにいれば、絶対安心!という個室スペースです。ケージやサークルの中に、さらにこもることのできるようベッドやハウスを。中や周辺にはマットを敷くと愛犬の足腰にもやさしく、掃除もしやすくなります。
金巻先生ポイント!
犬は飼い主さんとアイコンタクトをしたり、表情を見たい生き物です。
家族との団欒の輪に入れる場所にベッドなどで専用席をつくってあげましょう。小さなわんちゃんは飼い主さんを見るために上を見上げている状態で肩などに負担がかかってしまうことも。愛犬にも飼い主さんたちの顔を無理なく見られる位置に席があると安心ですね。
どうしてもソファが好きな子には、ソファにベッドで指定席を作って安全対策のためにステップやスロープを設置しましょう。
うちはソファにベッドで専用の場所を作ってます!
うちの子たちは私たちの側が大好きで、いつもソファは占領され・・・。そこでソファにベッドを設置!愛犬たちも居場所が決まってより安心度が増したみたい。私たちもソファに座れるようになりました(笑)
梅千代、のん(キャバリア)、大福(チワワ)、寿(ポメラニアン)
飼い主:升田さん
金巻先生ポイント!
初めてマットを敷くなら、断然タイルマット!
汚れてもその部分だけ外して丸洗いできるのが最大のメリット。犬も歩きやすく、マット自体もズレないから、さらに安心度はアップ。
「あ、ここにもマットが必要かな?」というときのスペース拡大、継ぎ足しも簡単にできますよ。
金巻先生ポイント!
愛犬を安心させる素敵アイテム・ゲートをもっと活用しましょう。
「行ける場所」「入れる場所」は犬にとっては家族と一緒にいられる自由で安心な場所と思うもの。なので、何かおいてあれば噛んでみたり手元に落として観察したくなります。
だから、それがいけない事ならゲートで仕切って「しなくていいように」、「その場所に入らないように」してあげましょう。もちろん、飛び出しなどのキケン対策としても強い味方です。
ケージ+ベッド+マットで、パーソナルスペース。
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ここなら絶対安心!って思うから、お客さんが来ても大丈夫。ちょっと一人で静かに過ごしたいときもここにいれば、そっとしておいてもらえるんだ。 |
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来客時やお留守番時に安心です。それにこの場所が大好きなので、自分から入ってくれるのがうれしいです。 |
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たっぷり遊んでも、ちょっと汚れても床に影響なし!
スペースがはっきりしてるから掃除も楽ですよ。 |
金巻先生ポイント!
絶対的な安心が得られるスペースをつくりましょう。
お留守番をしている時、来客などで落ち着かない時、怖い時、一人でいたい時など、愛犬が安心して静かに過ごせるためのパーソナルスペースです。ベッドでこもったり、おもちゃで遊んだり、大好きなおやつを食べたり、人にとっての個室のようなもの。常に扉を開けておいて、いつでも好きな時に入ってくつろげるようにしておきましょう。
おりこうにお留守番できたら、ごほうびとして、
一緒に遊んであげて。
このスペース=楽しい場所として認識する子も。