麻酔記録から読み解く犬と猫のバイタルサインと麻酔管理プラクティス
動物病院における麻酔管理を「バイタルサインの変化」に着目し、その原因の鑑別や対応をわかりやすく解説。
《内容紹介》
安全に麻酔を行うためには、各バイタルサインの異常に対し、的確に対応することが求められる。本書では麻酔下での循環、呼吸、体温の異常に対し、その原因と対応をわかりやすく解説するほか、実際の麻酔記録を用いて、麻酔プロトコールの考え方と異常への対応のポイントを紹介する。麻酔業務に従事する獣医師にオススメの実践的な一冊。
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【本書の特長】
●麻酔管理を行う前に知っておきたい、各バイタルサインの基本的な事項やモニタリング時に注意しなければならないポイントをわかりやすく解説。
●実際の麻酔記録を用いて、バイタルサイン異常の原因と対応を解説。各症例における麻酔プロトコールの考え方もよくわかる。
●猫の麻酔管理については別章を設けて解説。全静脈麻酔や腹腔鏡手術における麻酔など、特殊なケースについても紹介。
●獣医麻酔の第一線で活躍する専門家が監修・執筆。
佐野忠士/鎌田正利/神田鉄平/関 瀬利/田村 純/手島健次
【目次】
Chapter1 麻酔記録総論
麻酔記録の意義
症例1 一般的な外科手術における麻酔管理
Chapter2 循環の異常
心拍数
症例2 術中疼痛反応による心拍数上昇(軽度疼痛を予想した麻酔法)
症例3 術中疼痛反応による心拍数上昇(重度疼痛を予想した麻酔法)
症例4 術中出血に伴う心拍数上昇
症例5 脱水による心拍数上昇
症例6 MRI造影剤投与に伴うアナフィラキシーによる心拍数上昇
症例7 アトロピン投与後の心拍数上昇
症例8 術中の頻脈性不整脈による心拍数上昇
症例9 オピオイド投与後の心拍数低下
症例10 術中操作による心拍数低下
症例11 メデトミジン投与による心拍数低下
症例12 術中の高カリウム血症による心拍数低下
血圧
症例13 麻酔導入直後の低血圧
症例14 循環血液量減少に関連した低血圧
症例15 短時間の麻酔における低血圧
症例16 ドパミンによる低血圧対応
症例17 フェニレフリンによる低血圧対応
症例18 輸血により対応した難治性低血圧
症例19 薬剤の急速投与による高血圧
症例20 カテコラミンクリーゼによる高血圧
Chapter3 呼吸の異常
呼吸数
症例21 疼痛刺激による呼吸数増加・薬剤による呼吸数減少
経皮的動脈血酸素飽和度(SpO₂)
症例22 胸腔内手術中のSpO₂低下
呼気終末二酸化炭素分圧(EtCO₂)
症例23 低換気によるEtCO₂の上昇
症例24 中枢神経疾患を伴う犬における呼吸管理
症例25 侵害受容反射・覚醒時興奮によって生じた過換気によるEtCO₂低下
症例26 出血が原因の循環不全によるEtCO₂低下
Chapter4 体温の異常
体温
症例27 熱喪失による低体温
症例28 体温上昇傾向への対応
Chapter5 猫の麻酔
猫の麻酔管理
症例29 猫における疼痛管理と高カリウム血症のモニタリング
症例30 猫における呼吸管理
症例31 猫における循環管理猫における循環管理
Chapter6 特殊な麻酔管理
症例32 全静脈麻酔の管理
症例33 腹腔鏡手術における麻酔管理
症例34 集中管理
監修:佐野忠士
A4判 224頁 オールカラー
発行:緑書房
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